あとがき
このダークロ長編三部作は、非常に思い出深い作品です。
今だから言いますが、実はこんなに続く予定ではなく、元々は最初の『時代を君と共に』で終わるつもりでした。
けれども書いてる内に書きたい事が次々に出てきて、最終的には三部作となった……と(苦笑)
全編通してのテーマにしたのは、ズバリ『時』です。
タイトルや作中でも頻繁にこの言葉(及びそれに類似した言葉)は意図的に出してますが、原作をプレイしてどうしてもこれだけは書きたかった。
二つの時代の人間の血が流れるという、世界の倫理から外れた存在であるユリス。
彼が自分の事を考え、何を思い、何を選ぶのか……それが一番、悠士の書きたかった事です。
なので本当に最初の最初は、モニカとの恋愛話では無かったんです。
『本当に自分がいるべき時代はどちらなのかで悩むユリス』とか、そんな話の予定でした。
しかし、それじゃもう一人の主人公であるモニカのキャラが立たない(上手い人なら、そうでもないんでしょうけど)し、
原作での消化不良もあるしという事で、現在のユリモニ話となった訳です。
結果的には、広いネット界でも稀少なユリモニ小説(というかダークロ小説自体が……)だという感想を多く頂き、嬉しく思っています。
もう今後ダークロの長編は書かない予定ですが、『ETERNAL TIME〜重なった二人の時〜』の時間軸での小説は書いていくつもりです。
願わくばこれからも親になったユリスとモニカ、そしてユイヤとセイカを応援してくれれば幸いです。 <悠士>